副島隆彦の監訳。昨今の金融危機の根源を中央銀行制度に辿っていく内容。論理はわかりやすいし、何より訳書の割に読みやすい。副島氏の主張とも合致している（してなきゃ訳さないか）。副島隆彦、朝倉慶、船井幸雄らが今回の金融危機をヘヴィに捉えていて、…

車を買ってもいいかなあと最近思っていてgooとかそういうのをだらだらと眺めてみたりした。 友人が貯金をぜんぶはたいてアルファロメオを購入した。昨日それに搭乗してドライブ行ってきた。なんかすごく運転の楽しそうな車だなあと思った。横から眺めていて…

友人に連れられてジョジョバーに行ってきた。横浜にある「The World」というお店。店内はいたって普通のカウンターバーなのだけれど、カクテルメニューが全部ジョジョ。波紋疾走／シーザーァァァァァァ！！／無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァッ！／マンモーニ／黄…

「なんて開放感なんだ」 金曜日の仕事を終えたあと、おいしいたまごかけごはんを出す居酒屋でビールを一口飲んだとき、そのまま眠るかなにかするほどの快適さを覚えた。大きく厄介な仕事が１つ片付いたおかげだ。今年の大型案件はほとんど片付いた。あとは粛…

まるで小説読む以外の趣味がないような過去２日の日記であったが、しかし、私が小説を読み始めたのは比較的最近のこと、大学４年ぐらいになってからに過ぎない。それまで小説を読むことについて特段の意義を見出すことはできなかったし、自分の人生に小説を…

豆乳しゃぶしゃぶをして煮立ったまま放置していた豆乳が、表面に薄く膜を張ったのでお箸で集めて食べてみたらまさに湯葉だった。しゃぶしゃぶほどおいしく野菜を摂取できる料理ってないと思うな。うん。 今日は業務上の都合でセミナーを２本撮影してきた。上…

３年ぶりにブログを書いてみる。私は３年ぶりに書くブログを途方もなく下劣なものに仕立てようと思い、喜々として画面を変更したりいろいろしたりしていたのだけれど、あまりにその作業の地味さと卑屈さに辟易して、ついにはいたって平凡な日記を書くに至っ…

博士の愛した数式 (新潮文庫)作者: 小川洋子出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/11/26メディア: 文庫購入: 44人 クリック: 1,371回この商品を含むブログ (1054件) を見る 無味乾燥な数式に文学的な感性を付与する、というのが最高にいけてると思った。 隙…

天平の甍 (新潮文庫)作者: 井上靖出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1964/03/20メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 42回この商品を含むブログ (43件) を見る 鑑真渡来にまつわる仏教徒らの苦難の日々をつづった小説です。 とにかく背景となる歴史事実の量に圧…

高瀬舟 (集英社文庫)作者: 森鴎外出版社/メーカー: 集英社発売日: 1992/09/18メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 34回この商品を含むブログ (20件) を見る 尊厳死にまつわる問題が論じられているので、これに関係の深い小説は無かったろうかと思い探したとこ…

星々の悲しみ (文春文庫)作者: 宮本輝出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 1984/08メディア: ペーパーバック クリック: 5回この商品を含むブログ (17件) を見る 短編集です。『五千回の生死』同様、テーマが似ています。いや、テーマが似ているというよりも、…

五千回の生死 (新潮文庫)作者: 宮本輝出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1990/04/27メディア: 文庫購入: 4人 クリック: 36回この商品を含むブログ (23件) を見る 短編集です。『幻の光』や『錦繍』とテーマは似ています。人生の鮮やかな一場面を切り取ってくる…

プレーンソング (中公文庫)作者: 保坂和志出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2000/05/01メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 79回この商品を含むブログ (182件) を見る 例えば『季節の記憶』や『この人の閾』のように哲学的な題材を扱うよりも、本作『プ…

透光の樹 (文春文庫)作者: 高樹のぶ子出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2002/05/10メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 24回この商品を含むブログ (8件) を見る 映画でちょっと話題になった作品です。 二十数年ぶりに再会した中年男女の、恋の話です。当然な…

嗤う伊右衛門 (角川文庫)作者: 京極夏彦出版社/メーカー: 角川書店発売日: 2001/11/22メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 32回この商品を含むブログ (103件) を見る あまりにもぶ厚すぎて読む気がなかなか起きない京極夏彦ラインナップ。その中では比較的薄…

流しのしたの骨 (新潮文庫)作者: 江國香織出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1999/09/29メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 42回この商品を含むブログ (125件) を見る 傑作。だと思う。気負うことなくリラックスして読むことができます。単純に娯楽と割り切っ…

そろそろライブドア事件のことを考えてみる。 なぜこのタイミングなのか。いや、むしろこのタイミングでしか、事件のことを語る意味が無いように思われたのです。以前このブログでＪＲ福知山線の脱線事故のことを書きました。偉そうに持論を述べた、今思えば…

陛下 (中公文庫)作者: 久世光彦出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2003/03メディア: 文庫 クリック: 21回この商品を含むブログ (16件) を見る 久世光彦さんがお亡くなりになったそうです。「演出家の久世光彦さんが逝去」と書かれていたので誰かと思いま…

サヨナライツカ (幻冬舎文庫)作者: 辻仁成出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2002/07/01メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 78回この商品を含むブログ (99件) を見る これでもかってぐらい王道を行く恋愛小説です。確かに構図そのものは定式化されたものだし、…

卑弥呼伝説 (集英社文庫)作者: 井沢元彦出版社/メーカー: 集英社発売日: 1997/11/20メディア: 文庫 クリック: 1回この商品を含むブログ (2件) を見る たまには趣向を変えてミステリーを紹介します。井沢元彦は歴史小説家にして推理小説家です。有名なものと…

潮騒 (新潮文庫)作者: 三島由紀夫出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2005/10メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 90回この商品を含むブログ (182件) を見る 三島由紀夫の作品を色々と読んでいると、この『潮騒』があまりに奇妙な作品であるということが分かりま…

蒼き狼 (新潮文庫)作者: 井上靖出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1964/06/29メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 50回この商品を含むブログ (47件) を見る 井上靖は小説家ですが歴史学者顔負けの研究者でもあります。著者が得意とするのは中央アジアの古代史で…

太陽待ち (文春文庫)作者: 辻仁成出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2005/02/10メディア: 文庫この商品を含むブログ (7件) を見る 植物状態の兄と老映画監督の記憶が時代や空間を越えてリンクする壮大な物語です。著者の持つ古風な文体美と、レトリック上の…

神様のボート (新潮文庫)作者: 江國香織出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2002/06/28メディア: 文庫購入: 6人 クリック: 71回この商品を含むブログ (178件) を見る （05/11/23） 目下『流しの下の骨』と並んで江國香織の代表作との呼び声が高い『神様のボート…

抱擁家族 (講談社文芸文庫)作者: 小島信夫,大橋健三郎出版社/メーカー: 講談社発売日: 1988/01/27メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 35回この商品を含むブログ (72件) を見る 戦後日本を考える上で看過できない作品、と江藤敦が言っていたので読みました。 …

幻の光 (新潮文庫)作者: 宮本輝出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1983/07メディア: 文庫 クリック: 9回この商品を含むブログ (26件) を見る 宮本輝と言えば文句無しに『錦繍』を薦めるのですが、この『幻の光』も捨てがたい。同一のテーマを全く異なった手法…

ニッポニアニッポン (新潮文庫)作者: 阿部和重出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2004/07メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 22回この商品を含むブログ (171件) を見る ニッポニアニッポンってのはトキのことです。トキの置かれた状況をナショナリズムの歪んだ…

家族八景 (新潮文庫)作者: 筒井康隆出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1975/03/03メディア: 文庫購入: 19人 クリック: 361回この商品を含むブログ (220件) を見る 他人の心を読めてしまう若い家政婦の女性が、様々な家族の内面を捉える作品です。市川悦子の家…

春琴抄 (新潮文庫)作者: 谷崎潤一郎出版社/メーカー: 新潮社発売日: 1951/02/02メディア: 文庫購入: 10人 クリック: 115回この商品を含むブログ (190件) を見る この読み応え。いや、どうしてもこの文体が辛い。句読点が省かれた語り部形式が。でもきっとこ…

海峡の光 (新潮文庫)作者: 辻仁成出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2000/02/29メディア: 文庫購入: 1人 クリック: 10回この商品を含むブログ (21件) を見る 辻仁成が芥川賞をとった作品です。かつていじめっ子といじめられっ子だった二人が、十数年の時を経て…